中小企業診断士を独学で突破!合格者が教える効率的な勉強法

中小企業診断士は、金融、契約管理、企業法務、経営コンサルタント、申請等代行業、システムインテグレータなどさまざまな業種で、コンサルティングを行うことができます。

中小企業診断士は難易度が高い資格になりますが、取得すれば一生食べていけると言われるほど、給与アップが期待できる人気の資格です。

独学の勉強法でも合格している人は多く、勉強時間を確保でき効率的に勉強すれば、社会人でも中小企業診断士の資格を取得することは可能です。

社会人にとってはキャリアや給与にも反映されやすく、顧客からの信頼感も高まるとして人気が高い資格になります。

中小企業診断士の1次試験では、7科目という幅広い知識が求められ、2次試験ではそれらの知識を活用して自分の言葉で説得力のある解答を書くことが必要となります。

2次試験までの合格率が受験者全体の5%程度と低くなっているのは、この科目数の多さと、知識だけでなく論理的思考力や表現力が求められるからでしょう。

その試験に、資格学校に通うことなく出来れば独学で合格したい。ここでは、そんな方にオススメの勉強法をお伝えしていきたいと思います。

スポンサードリンク

中小企業診断士の科目

中小企業診断士になるには一般社団法人 中小企業診断協会 が実施する国家試験第1・2次試験をパスしないといけません。

受験料は1次試験で13,000円、2次試験で17,200円となっています。

1次試験の科目

まず1次試験はマークシートによる以下の科目の筆記試験になります。

 

  • 経済学・経済政策
  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理(オペレーション・マネージメント)
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・中小企業政策

 

2次試験は筆記試験と口述試験となります。

また、第1次試験の合格基準は、総点数の60%以上であって、かつ満点の40%未満の科目が一つもないことが条件になります

7科目全てに合格しなくても、合格した科目については2年間試験免除になりますので、苦手な科目に集中して勉強の時間を向けることができます。

第1次試験合格の有効期間は2年間であり、第1次試験に合格した年と翌年に第2次試験を受験することができます。

第1次試験及び2次試験の合格率は約20%ほど、第1次試験を合格した人は2次試験を受けずに中小企業大学の養成課程から資格を取得する方法もありますが、学費がかかります。

第1次試験の試験日は毎年8月ごろに行われ、第2次試験は10月ごろに行われますので、1次試験に合格した人は休む間も無くすぐに2次試験向けの勉強をしなければなりません。

中小企業診断士の合格率

中小企業診断士の過去10年の合格率を見てみると、均すると1次試験で、21.4%、2次試験で20.2%です

20%以上なので、中小企業診断士は簡単ではないかと勘違いしてしまう方もいるかもしれません。

しかし、平成28年の1次試験の受験者数が13,605人いますが最終的な合格者が842人です。

平成27年の1次試験の受験者数が13,186人で最終的な合格者数が944人です。

単純に合格率を計算すると平成28年で6.2%、平成27年で7.2%ですが、2次試験受験者の中には、前年度1次試験に合格して免除されている人がいます。

そう考えると、1次試験と2次試験をストレートに合格している人は5%以下です。

さらに、合格率というのは受験者数で計算しますが、中小企業診断士は試験の申込者数に比べて、実際に試験を受けた受験者数が少ないのが特徴です。

高い受験料を払って受験申し込みをしても実際に試験を受ける人は7割程度なのです。

他の資格試験と比べて、宅建士は8割以上、行政書士で78%程度なので、かなり低いのが分かります。

これは、合格するレベルにないが取り敢えず受験する人・記念や遊び感覚で受験する人が少なく、受験する人は真剣に勉強し合格を目指して試験に臨んでいる人が多いので、合格率の数字以上に難易度の高い試験であることを示しています

また、試験申し込みをしても途中で挫折してしまい、諦めてしまう人が多いということも分かります。

スポンサードリンク

中小企業診断士の難易度

中小企業診断士の勉強で覚える量としては、社会保険労務士や行政書士とあまり変わりません。

ですが中小企業診断士には、2次試験として記述式の試験があり、マークシート中心の社会保険労務士や行政書士とは違い、確実な理解が必要になります

マークシート式はうる覚えや確実な理解が無くてもある程度の理解があれば対応できますし、行政書士試験の記述式のように難易度の低い40字程度を記入する問題が3問だけだと、法律の条文を知っていればある程度の対応ができます。

しかし中小企業診断士の記述式は、長文の事例を読み、その事例に対応した問題が出され、その答えを100字程度(問題によっては200字程度)で記入するものや財務・会計の問題で計算力が必要なものが出るため、うる覚えや薄い知識では対応できない難易度です

さらに、他の士業の試験より、試験時間が長く・問題量も多いのが難易度を高くしている理由の1つです。

中小企業診断士は、マークシートの1次試験だけでも2日間あり合計で8時間30分あり、それに合格すると別の日に2次試験が記述式で5時間20分あります。

それに合格するとまた別の日に口頭試験が10分程度あり、合計で4日間で14時間の試験が必要で、合格まではかなりの長丁場です。

試験時間が長いため問題量も、他の士業の試験より断然多いです。

1次試験に合格して、2次試験が不合格の場合は、翌年は1次試験が免除されてます。

2次試験のみ合格すれば良いのですが、逆の言い方をすると、1次試験の免除は翌年度しかなくなります。

落ちると1次試験からやり直さなければならないので、モチベーションの維持が難しくプレッシャーが大きい難易度の高い試験と言えます

中小企業診断士の勉強時間

ちなみに中小企業診断士になるまでの総勉強時間数は1000〜1300時間と言われており、国家資格の中でも司法試験、公認会計士、税理士の次に難関の資格と言われています。

また、弁護士や公認会計士、税理士とのダブル資格として取得している人も多く、弁護士なら経営法務、公認会計士や税理士なら財務・会計の科目は免除となります。

勉強方法は、TACや大原などの専門学校に通うか、書店で参考書を手にいれて独学で行うか、通信教育で勉強するかの3通りがあります。

ただ費用はかかっても専門学校や通信教育を利用して取得することが圧倒的に近道です。

特に社会人は勉強時間の確保が難しいので、効率的に試験のポイントがわかる通信教育を利用するのがおすすめです。

中小企業診断士の独学

中小企業診断士に独学で合格できるかというと、結論から言うと合格することは可能です。

中小企業診断士の中には独学で合格している人も多く、仕事をしながら合格している人もいます。

ですが難易度を考えると、中小企業診断士に独学で合格するには勉強時間がポイントになります。

自分で勉強をする場合、しっかりとポイントを押さえた勉強をしなければ合格は難しいでしょう。

資格試験に慣れている受験生でも、2次試験の対策に苦しむことが多く、2次試験だけは通信講座やスクールに通うパターンもあります。

逆に知識が必要な1次試験が苦手な場合は、1次試験用に通信講座やスクールに通うことも多いです。

中小企業診断士の独学は決して不可能ではありませんが、何度も繰り返し受験するのは精神的にも厳しいです。

1回で合格を狙うために、通信講座やスクールを併用した勉強法が個人的にはおすすめになります。

中小企業診断士の1次試験と2次試験

中小企業診断士に合格するには、1次試験と2次試験の勉強法の違いを把握することが重要になります。

まずは1次試験に突破しなければ、2次試験を受けることすらできません。

中小企業診断士の1次試験の特徴、それは「科目の多さ」と「合格点の設定方法」です。

経営に必要とされる基本知識が7科目に分かれて出題される為、覚えるべき事項が非常に多いです。

その7科目ですが、『平均60点以上』とれば合格できます。ポイントは『平均』という点になります。

全てが60点以上である必要はなく、7科目の平均が60点以上で、且つもう一つの条件-すべての科目において40点を下回らない-をクリアすれば合格できます。

つまり、例えば苦手科目で45点しか取れなくとも、他の得意科目でそれをカバーし平均60点以上になれば1次試験は突破できるのです。

ここで何が言いたいかというと、一つは科目数が多く効率的に勉強することが必要であること、もう一つは科目によっては最低限の知識さえつければ1次試験を通過できることです。

その為、ある科目は暗記に徹して勉強時間を抑え、他の科目にその分を充てるという学習配分が可能です。

但し、ここで忘れてはいけないのは2次試験のこと。

2次試験では「Ⅰ.組織・経営戦略」「Ⅱ.マーケティング・流通」「Ⅲ.生産・技術」「Ⅳ.財務・会計」に関する事例問題が出題されます。

その為、1次試験の勉強でもこれらに関連する科目-企業経営理論(Ⅰ&Ⅱ)、運営管理(Ⅲ)、財務・会計(Ⅳ)-は必然的に『注力すべき科目』となります。

更に、残りの4科目の内、中小企業経営・中小企業政策は2次試験においても解答の中で施策の提案が使えますので、しっかり覚えていたほうが良いでしょう。

よって、それらを除いた残りの3科目-経済学・経済政策、経営法務、経営情報システム-は、『省エネ科目』と位置付けられます。

勿論、全ての科目においてしっかりと知識をつけるのが望ましいことは言うまでもありません。

ですが、大抵の方は本業の傍ら勉強をしていて十分な時間が取れない状況でしょう。

その為、自身に合った1次試験攻略の為の戦略(科目毎の勉強配分)を考えた上で取り組むとよいでしょう。

中小企業診断士の勉強法

中小企業診断士の勉強法のポイントとして、試験対策用の問題集を買う前に、自分の得意科目と不得意科目に切り分けておくことが重要です。

1次試験勉強法

もともと得意な科目は、すぐに簡単なまとめがついているスピードテキスト(後述の参考書です)で、復習を兼ねて即問題演習をするのがおすすめです。

時間を確保できれば、1科目あたり、4~5回といても2週間ほどで終わる想定です。

またすこし苦手な科目は、中小企業診断士試験の参考書を1~2回通読しましょう。そして、理解できていない単元だけノートを起こすようにします

また、多くの方が苦手としている「情報システム」と「財務会計」については、各社のテキストが必ずしも的を射ているというわけではありません。

「情報システム」はITパスポート試験にプラスして、セキュリティとネットワークの初歩をおさえておけば大丈夫です。

インターネット上に多数無料で使える択一型問題集があるので、こうしたものやケータイアプリを利用するのも良いでしょう。

「財務会計」は、日商簿記の3級範囲と2級範囲を知識だけでも簡単に、テキスト通読で頭に入れておけば、かなりその単元分の得点蓄積が生まれます。その年にとくに個性的な問題が出たとしても、多くの方は余裕で得点できるでしょう。

そのため、こうした「中小企業診断士試験」以外の試験科目から、その年のアタマから徐々に取り組んで試験を受けておくのもおすすめです。

一次試験で全く対策を行わずに通読だけを繰り返しても6割がたは得点できる試験ですが、しっかり取り組んでみれば、一次試験は8割に手が届くテストとなります。

また、以前、翔泳社をはじめ各所から発売されていた、中小企業診断士向けの書籍とCDROMの択一問題をメインとしたものがあります。

こうした本の中でも、ITなど以外の部分、たとえば経営や、経済学知識などの部分では、聞かれることはあまり変わっていません。

古い教材は比較的お手頃に入手できることもあり、こうしたものをつかって、択一を問題文から頭にインプットして、秒速で回答できるようにしておくなんていうのもいいでしょう。

一次試験のおすすめ書籍

中小企業診断士 最速合格 要点整理ポケットブック 第1次試験1日目 2017年度 (旧:ポケットテキスト)

中小企業診断士の勉強法に必要なことがコンパクトにまとまっているポケットブックです。

他のテキストを買う前に、こちらをインプット用に使い、そして問題集に。弱い部分だけテキストを買い足すのがおすすめの勉強法です。

1日目と2日目用に分かれています。まずはこの本が、リーズナブルで全体をくまなく抑えているということもあり、1冊目はこのシリーズ2冊が必携かもしれません。

中小企業診断士 集中特訓 財務・会計 計算問題集 第6版

一次試験二次試験を通して使えるものとしておすすめなのがこの参考書になります。

中小企業診断士の試験範囲に絞って、早く問題が解けて確実に回答できるよう訓練するには、このくらいの簡単さとレベルが適切かもしれません。

はや解きするための問題集だととらえておくのが良いでしょう。

出る順中小企業診断士 FOCUS1次テーマ別問題集 経済学・経済政策 <第2版>

比較的親切丁寧ながら、問題を解くのに時間がかかる本です。

苦手科目の集中仕上げなどに使うには、この本が最高だと思います。

司法試験書籍なみの丁寧さなので、二次試験対策での弱点科目に使うにもぴったりです。

中小企業診断士 最速合格のための スピードテキスト (7) 中小企業経営・中小企業政策 2018年度

各科目ごとに分かれており、非常に簡潔にまとまっていることから「中小企業診断士試験のバイブル」としてすっかり定番のシリーズです。

実は年によって、見やすさにはちょっと違いがあるものもあります。

とくに企業経営理論、運営管理、財務会計など、多少古くてもかまわない本については、各年の情報をよく見渡してみて、もっとも自分にとって見やすいもの、必要としている情報をカバーしているものを選びましょう。

2次試験勉強法

二次試験は、まずは、論文書き写しからスタートして、論点を自分の体に刷り込んでおくのがおすすめ。

書き写す間に、声に出して読んでみたりしながら時間を無駄にしないのもよいでしょう。

もともと、クライアントに対しての丁寧なテキスト扱いなども視野に入れた文章作成をみているともいわれており、その他の資格試験の論文にはないフォーマルさを身に着けるのは最初のこの学習法でカバーします

書き写している間に、苦手な論点推移などが出てきたら、カードを作成したり、数行でそのポイントをまとめたりしておくのもおすすめです。

とくに、中小企業診断士試験の場合、司法試験などとはことなり、論点カードなどがあまり発売されていません。自分でつくったこうしたノートは、あとから見返してみて、ほんとうによかったと思えました。

数年分、簡単に記述対策で解答書き写しなどを行った後は、ようやく二次試験対策問題集に取り掛かります。

通常は普通の試験時間の6割から5割以下を目標にして解いていきます。またそれぞれのテキストの問題と解答を完全に覚えたりしないよう、7科目分をローテーションしながらの試験対策です。

人によってローテーション感覚は異なりますが、私の場合は3日おきくらいで科目をかえたり、また同じ科目内でも大きくジャンルの違うものをそれぞれサンドイッチ型にくみあわせて集中して行うことで、忘れかけては定着するの繰り返しによって、しっかりとした「自分の知識」を作ることができました。

論文系や記述試験では、いずれもINPUT-OUTPUT-より良い答案に・・・という勉強方法や時間配分とも密接にかかわる「学習段階」を踏むことが一般的です。

やはりこのINPUTではしっかり覚えることに注力、OUTPUTでは聞かれたらすぐに論点がパスとして見えてくるように訓練、より良い答案作成時には問題集の模範解答と自分の乖離をしっかり把握するというSTEPが大切です。

この習慣と段階は、身に着けてしまえば、学習方法としてだけではなく、答案の見直しなどのときにもいい効果を上げてくれます。

二次試験のおすすめ書籍

中小企業診断士試験問題集 2次の知識はこれ1冊!

基礎問題と丁寧な解答解説がある問題集で、非常に端的にまとまっています。

またさらに、サブノート形式で、あたまがいっぱいになって緊張しがちな長時間タイプの試験では、直前チェックに使いやすい参考書です。

さらには、解説講義動画ダウンロードサイトがあったり、専用解答用紙のPDFダウンロードがあったりと、非常に便利です。

1冊は300ページなのですが、それ以上の価値がある充実の本です。

一次試験対策本があったうえで、もう一冊として買わないと、全体の知識カバーはしていないので、あくまで2次試験用になります。

中小企業診断士試験対策 コア・ロジック思考法で最速1発合格 2次筆記試験の必勝合格法!

最近の本のなかでも、非常にシンプルで的を絞った説明が好評です。

とくに回答のつぼ部分が非常に分かりやすい上、ページ数が少ないのもおすすめポイント年間800件超の添削指導をこなしているこちらの先生の本は、まとまり方が違います。

その他の中小企業診断士対策におすすめの教材

知識の補強をしたい場合には、下記の教材がお勧めです。

2018年版 中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全知識

過去の事例問題を踏まえて作られたテキストです。4事例に関して全般的な知識の総復習が可能です。

スモールビジネス・マーケティング―小規模を強みに変えるマーケティング・プログラム

事例Ⅱに必要な知識や視点、考え方を補うことができます。

意思決定会計講義ノート

計算問題が出題される事例Ⅳの対策本です。

2次口述試験の対策

口述試験は、2次筆記試験の事例問題を使って面接形式で3-4問の質問が面接官よりなされます。それに対し、口述で回答することが求められます。

口述試験対策のポイントは以下です。

 

  1. 2次筆記試験の自身の再現答案をすぐに作成【※2次筆記試験直後に実施!】
  2. 資格学校各社の模範解答をチェック(無料入手可)
  3. 資格学校各社の口述試験想定問答集を使って練習(無料入手可)

 

その他にも2次口述試験対策セミナーや模擬面談など各社より提供されていますが、最低限上記3つを実施していればよいでしょう。

過去の口述試験の合格率を見ると、よほどの失敗や欠席ということが無い限り、この試験で不合格になることはないと言えます。

但し、準備を怠ると“よほどの失敗”をしてしまいかねません。口頭での回答への慣れという点でも、③の問答集を使い、回答は声に出して練習することをおすすめします。

口述試験本番でのポイントですが、オウム返しが効果的です

面接官からの質問をそのまま繰り返し、「~について私の考えを述べさせて頂きます」と言ってから回答を述べるようにします。

すると、その間沈黙することなく考えを纏める時間が多少つくれ、気持ちを落ち着けて回答することができます。

中小企業診断士は通信講座を利用すべき

中小企業診断士は独学でも合格はできるでしょうが、かなり勉強範囲が広く独学だけで行うのは正直厳しいです。

また受験生の多くは現職の人になるので、勉強時間の確保も思ったほど多くは出来ません。

そのため効率的に時間を使うことが、中小企業診断士を1回で合格するためには必要になります。

今はスマートフォンなどでも中小企業診断士の勉強ができるので、通勤や家のちょっとした時間をスマホ学習に当てるのが最適です。

受験のポイントを理解していて、効率的に勉強できる通信講座は中小企業診断士の勉強には必ず入れておくべきことになります。

もちろん独学でも合格は可能ですが、難易度は高いので、出来る限り効率よい勉強法を取り入れるのがおすすめです。

中小企業診断士